(※このページは2022年8月14日に更新されました)
肩の痛みがあり手を上げることが困難になったり、手を後ろに回すような動きをした時に肩周辺に痛みが走る。
そんな方は四十肩や五十肩かもしれません。
今回はそんな辛い四十肩、五十肩の改善や予防に向けたストレッチをご紹介します。
四十肩、五十肩の原因
四十肩や五十肩は肩関節にある「腱板」と呼ばれる組織が炎症を起こし関節包に広がることで痛みが出ます。
関節包とは関節を袋状に包み込み込んだもので、内側には滑膜という膜組織があります。水と関節液を分泌し関節がスムーズに動かすような働きがあります。
四十肩や五十肩の正式名称は肩関節周囲炎と呼ばれています。40代、50代の方に多く発症されることから四十肩や五十肩と言われるようになりました。昨今では40代に多くみられることから四十肩と定着されています。
症状については肩関節に痛みやハリが徐々に出てきます。
腕や肩が動かすことが困難になることからフローズンショルダーとも言われます。
四十肩は3段階の病期を経て自然に解消されるケースもあります。
それぞれが半年間は続き、1年半くらいで症状は落ち着く傾向があります。
疼痛期
腕を使用した際どの動きに対しても痛みが出ます。痛みは徐々に強くなり夜間痛を感じる方も多いです。痛みの感じ方は肩が重苦しく感じたりズキズキと疼いたりします。
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拘縮期
関節が拘縮して肩の動きが悪くなっている状態です。痛みは少し緩和されていますが大きく腕を使った際に痛みが最後に走ります。手を後ろに回すような動きは特に痛みが出ます。強い引っ張り感がでる方もいます。
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回復期 動きが少しづつ改善されてきます。可動域が出てくるので動けるようになりますが後遺症なども残るケースもあるので整形外科などを受診し治療も必要です。
四十肩、五十肩の改善方法
四十肩や五十肩の改善法として運動療法や温熱療法、寒冷療法などがあります。
体の状態にあったケアを選択することで症状を緩和させます。
運動療法
運動療法とはストレッチなどをメインにしたリハビリです。痛みが出ることで体の動きは制限されます。すると筋肉はどんどん硬くなってしまい可動域は失われます。正しいストレッチを行うことで肩関節の可動域を広げ痛みの緩和を目的とします。
温熱療法
熱刺激により、動脈や静脈を拡張させます。血流が増加し循環が良くなります。疼痛緩和や軟組織柔軟性向上、血行改善などです。お風呂などに入ることも一種の温熱療法です。病院などではホットパックや赤外線、超短波やマイクロ波があります。自宅では患部に蒸しタオルなどを使い温めます。
寒冷療法
寒冷療法は四十肩などで熱を持っている場合に有効です。炎症を抑えるためにアイスパックなどを利用するケースもありますが、凍傷回避のためにも冷湿布を利用することが多いです。長時間冷やすことで血行が悪くなりやすいので冷やした後は患部を温めることも大切です。
四十肩、五十肩におすすめのストレッチ
四十肩や五十肩におすすめのストレッチは胸と肩甲骨です。
特に猫背になることで肩が内巻きになり腕が上がらなくなってきます。
少しでも肩を改善、予防されたい方は普段からストレッチをすることを心がけてください。
胸のストレッチ
腕を床と並行にして胸部を伸ばしていきます。水平に上がるほど強度は上がりますが、痛みが出る場合は45℃くらいを目安にしてみてください。鎖骨の下くらいがしっかりと伸びるような意識でストレッチしましょう。肩を上げると胸が伸びないので、肩を下げながら行います。
写真では立って行っていますが、座ってでも大丈夫です。
肩甲骨のストレッチ
胸の筋肉が収縮することで肩甲骨の動きが悪くなってきます。
肩甲骨が閉じてしまうと猫背になり肩周りの筋肉が硬まっていきます。
肩甲骨をグッと開くように背中を丸め、息を吸いながら肩甲骨を寄せる動きに繋げます。
この時も肩が上がらないように、また腰が反りすぎないように注意してしましょう。10回3セットを目安に行いましょう。
まとめ
今回は四十肩、五十肩のストレッチでの改善方法でした。
私自身もトレーナーをしていた時に四十肩の方を多くみてきましたが皆さんに共通していたのは巻き肩で猫背であったことです。
肩が内側に入ることで常に可動域が狭くなっていました。
改善、予防に関してとても大切なのは痛みが出る前にケアをすることです。
もちろん痛みが出た後も正しいストレッチを行えば改善はできます。
日常生活の中にストレッチを取り入れ、いつまでも元気な体を保っていきましょう。
秋風清晴
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