(※このページは2022年7月19日に更新されました)
バレエのコンクールで審査員はどこを見ているの?
こういった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は元バレエ団に所属していたダンサーが審査員がコンクールで重要視しているポイントを解説していきます。
アームスや足のポジションなど基礎の部分
バレエ審査において一番見られるのは基礎の部分です。
コンクールではバリエーションを用意し、それに対して審査が行われます。
審査員は短いバリエーションの中で、基礎やテクニックを見ています。
特に基礎の部分では、正しいポジションであるか、アームスや腕の運びは正しく使えているか、会館のスペースをしっかり調整し空間を使えているかなどがあります。
バリエーション審査ではバリエーションだけを練習することで基礎がおろそかになっている方も多いです。
審査員はそういったポイントも踏まえ厳密に審査します。
審査員の合計値が優れている方が入賞となりますが、コンクールで上位を目指すのであれば基礎の向上は必須だと言えます。
バリエーションの練習と等しく基礎レッスンも行っていきましょう。
テクニックを失敗しない、ポジションを守る
バリエーションに必ずといってでてくるのがテクニックです。
ピルエットやグランジャンプ、アレグロなども細かいテクニックが組み合わさっています。
基礎に加えテクニックで高得点を出せることが順位を上げるために必要になるので、必ずテクニックの練習を行いましょう。
テクニック時のポジションや正確さも審査の基準なので、事前に対策しておきましょう。
特にピルエットなどは失敗するとまず上位には入り込めないと意識しておいてください。
審査員の先生も、バリエーション内で見るポイントはいくつかありますが、印象的に、端的に入ってくるのがテクニックです。
「この子は基礎は綺麗だけど、テクニック全部ボロボロね」
など、そういった印象で終わってしまうことも多いです。
なのでテクニックはまず失敗しないクオリティを用意しましょう。
対策としては鏡を見ないで安定して行えるようにしたら、ビデオに撮って客観的に見ることが重要です。
どこのバレエスタジオ、誰に師事しているか
日本でバレエコンクールに挑戦するのであれば所属スタジオや誰に師事していたかも重要です。
これは日本ならではの縦社会の影響がそういった現状を残しています。
なので、縦の関係を重んじる先生方も多くいるのが現実です。
もちろん先生方やコンクールによっては自身の生徒への点数は切り捨てなど、
そういった対応もしていますが縦社会である文化は根強く残っているので、
今後国内でコンクール入賞を目指す方は教室選びもしっかり考える必要があります。
また、日本の文化にとらわれたくない方は海外のコンクールや、海外の審査員がジャッジしている国内コンクールに出ることをおすすめします。
今では国内のコンクールも多くなりましたが、将来的に海外などで活躍されたい方は、
ローザンヌや、ジャクソン、ヴァルナなどで勝負することがいいでしょう。
もちろん海外のトップレベルも参加してくるので、倍率はとても高いですが、
間違いなく意味のある経験ができ、将来的に大きな財産になっているでしょう。
まとめ
今回はバレエコンクールの審査員が何を見ているかについてでした。
バレエコンクールはバレエで生きていく人にとっては、避けては通れないような部分でもあります。
実際は経歴がものを言う世界でもあるので、コンクールなどの実績や、バレエ団、舞台経験などがプラスに働いてきます。
もちろん、コンクール実績などがなくてもプロにはなれます。
あると有利になる程度のものなので、コンクールが全てという考えは間違いです。
ですが、目標作りという観点においてはバレエコンクールは前向きな行動と言えるでしょう。
目標や目的がないダンサーは脆く壊れやすいです。
自分が何を求めているかを明確にして楽しく踊るのがダンサーの醍醐味なんじゃないかと思っています。
秋風清晴
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