(※このページは2022年7月22日に更新されました)
今回はバレエ留学で失敗しないために意識することについて解説します。
将来はバレエ留学がしたい!
海外で勉強してそのままバレエ団に入団したい!
留学してもっと自分の可能性を広げたい!
など様々な目的があると思います。
そのような気持ちを持った方に失敗して欲しくないのでこの記事を書くことに決めました。
私自身、バレエ留学をしていて学んだことや注意しなければいけないポイントを実体験に基づいてお伝えします。
事前に把握することで、意味のあるバレエ留学が可能になり、さらに楽しく学ぶことができるでしょう。
バレエ留学前に語学を勉強する
バレエ留学を決めたり、海外に行くことを意識したらまずは語学を学びましょう。
バレエ留学において一番の難点は語学なので、あらかじめ語学をおさめておくことでバレエ留学がより充実したものになります。
私が留学時代に一番苦労したのが語学でした。
最初はバレエ学校の先生や、海外から集まった同期とのコミュニケーションが取れないことをストレスに感じていました。
また、授業においてはバレエ学校の先生から何か注意をもらってもすぐに理解できなかったり反応できないこともありました。
正直なところ語学にハンデがある時点で出遅れてしまった感はいなめません。
バレエ学校ではバレエ団の舞台に出るチャンスもあります。
その公演に出るためには学校内でのオーディションを通過する必要があるので、技術の他に語学の習得が必須になります。
もちろん、学校によっては入学時に語学が身についていないと入学できない場所や、
留学していく過程で語学を身につくと判断されないと留学の許可はおりなかったりもします。
現在はコンクールなどでスカラーシップを多く出すようになっているので少し条件は緩和されているかもしれませんが、事前に語学を学ぶことを強くおすすめします。
バレエ団を狙っている方は、バレエ学校からそのまま入団するのが王道です。
バレエ団ではバレエ学校と違い、リハーサルではより難しい表現が飛び交います。
なので、リハーサルや舞台上でも語学には困らないようにしておきましょう。
バレエ学校に日本人がいた場合グループを作らない
日本の学校に海外からきた生徒が数人転校してきたとします。
あなたはその海外グループのメンバーの中に割って入ることはできますか?
おそらく多くの方は、割って入ることはできないと思います。
その瞬間、海外からきた生徒だけのグループができています。
話したい!
コミュニケーションをとりたい!
一緒に遊びたい!
と思っていてもグループができているので簡単には入れません。
バレエ学校においても同じことが言えます。
海外のダンサーは日本人とコミュニケーションをとりたい、話したい、遊びたいと思ってくれているのに日本人側から壁を作っていることになるのです。
たしかに、未開の地に学生が1人で留学してくるわけですから不安な気持ちはわかります。
しかし、海外留学で得られるメリットを潰してしまっているので日本人同士のグループ化はオススメしません。
海外留学するメリットとして、
・自分で考えて行動する力
・自立することで、自身の考えを発信する力
・周りや環境から新しいことを吸収する力
・礼儀やマナーなどホスピタリティーの気持ちを学べ責任感を持つ
これらのことがあげられます。
もちろんこの他にも多くありますが、特に留学する上で意識してほしいことです。
せっかく技術や知識、人としても大きく成長するチャンスなのに、グループ化してしまうのはもったいないです。
グループ化することで身につくものは半減し視野が狭くなります。
何でも吸収することができる大事な時期に自分から学べない環境を作ってはいけません。
日本人と話すなとは言いません。
一緒にご飯を食べたり、練習をするのは問題ないです。
しかし、常にグループになってしまうことには注意が必要です。
よりバレエ留学を充実にするためには海外のダンサーと積極的にコミュニケーションをとり、吸収できることはしっかり学ぶといいでしょう。
休日は外で遊ぶ
休日は外で遊ぶことをオススメします。
海外の街並みに触れることで、新しいインスピレーションが舞い込んだりします。
バレエダンサーにとってこのインスピレーションはとても大切で、作品の振付時や踊りの向上に大きく関わります。
海外の文化に触れることで、知識が広がりダンサーとしての引き出しが増えていきます。
この時に重要なのが海外のダンサーを誘って外出してみましょう。
普段の学校生活とは違い、一緒に行動を共にすることで円満な関係を築くことができます。
それに加え、語学の練習にもなるのでメリットしかありません。
もちろん、休日もバレエ学校に残って練習している生徒もいるでしょう。
それも素晴らしいことではありますが、教養を身につけるという意味でも外出はオススメです。
海外から日本にきた留学生が京都や奈良、東京の観光をしないで帰るのは少し勿体無い気がします。
新しい文化に触れ、価値観を常にアップグレードすることで留学して得られるものがさらに増えていきます。
海外のバレエ団のオーディションを受ける
海外のバレエ団のオーディションを積極的に受けましょう。
バレエ学校に通っている年齢なら関係ないかもしれませんが、バレエ団によっては年齢制限や身体的な条件がある場所もあります。
私は男性ダンサーなので、身長であったりテクニックの強さ、パドドゥのスキルなどを審査されました。
実体験としては海外のバレエ団のオーディションを受けて最終審査で
アジア人はいらない!
と言われたことです。
それが決まっているなら最初から言ってくれればいいのにと考えながら帰ったのを覚えています。
そのオーディションでは前日に電車を乗り過ごすといったトラブルもあったので今でもよく覚えています。
日本と違い海外にはバレエ団が数多くあります。
なので、自分の可能性を試すという意味でもオーディションには積極的に参加するのがいいでしょう。
一度日本に帰ってからではなかなか受けることは簡単ではないので、バレエ学校の先輩などに聞いて挑戦してみてください。
対策としては事前にクラシックが強いバレエ団なのか、コンテが強いのかなどリサーチすることが重要です。
バレエ団のカラーに合わせて踊るのもプロとして踊っていくには必要な要素です。
一人暮らしをする
バレエ留学したら一人暮らしをしましょう。
いきなり一人暮らしはハードルが高いと感じる方もいると思いますが、海外での一人暮らしは自立する力が身につき、責任感を持てるようになります。
最初はバレエ学校が用意した寮などで生活している人もいますが、2年目以降は一人暮らしを始めるのがいいでしょう。
寮生活をしているとバレエに没頭できるメリットはありますが、一人暮らしをすることで自炊や掃除、洗濯や家賃の振込など自分で行動する力が身につきます。
おすすめは最初の一年は寮で生活しておいて、その間に一人暮らしの準備を進めることです。
寮母さんに相談することで契約を手伝ってもらえたりもします。
また、バレエ団のダンサーが家を退去するタイミングでそのまま家が使えたり、家具などを残してくれることがあるので、バレエ団員とのコミュニケーションもしっかりとってきましょう。
まとめ
今回はバレエ留学で失敗しないために意識することについてでした。
私自身がバレエ留学ではとても苦労したので、バレエ留学をしたい方は事前にこの記事を読んで対策してみてください。
バレエ留学してみて感じたことは、本当に留学してよかったということ。
楽しいこと、辛いこと、悲しいことや嬉しいことなど様々なことがありましたが、全てが今に役立っています。
バレエ留学は誰にでもできるわけではないので機会があるならぜひ挑戦してみてください。
必ず意味のある大切な時間になるでしょう。
秋風清晴
コメント