バレエは小さい頃から始めないとプロになれないの?元バレエ団員が解説

バレエ

(※このページは2022年7月15日に更新されました)

バレエは小さい頃から始めないとプロになれないの?

プロになりたいけど年齢は関係あるの?

小さい頃からバレエを習っていないけど大丈夫?

バレエ留学しないとプロにはなれないの?

などキャリアを気にして踏み込めない方も多いと思います。

今回はプロのバレエダンサーになるための条件を元バレエ団員が解説していきます。



小さい頃からバレエを習っていなくてもプロにはなれる

結論として小さい頃からバレエを習っていなくてもプロになることは可能です

10年バレエを習っていたからプロになれるとか、週に6日バレエの稽古をしてるからバレエ団に入り易いとか、そういったことは関係ないです。

逆に小さい頃からバレエを習っていてもプロになれない方は多いですが、ある一定のタイミングまでにバレエの基礎が身についているとプロになれる確率は跳ね上がります。

バレエを長い期間習っているからプロになれるという考えは間違いであり、バレエの本質を理解している一握りの人がプロになることができる。

10年以上経験があっても、将来性がある人が選ばれる

バレエ団員としてオーディションの手伝いをしながら審査基準について審査員の先生と話す機会があった。

もちろん基本的なスペックや完成度など表面的な部分も評価の対象にはなるが、大切なのは将来性だという。

特に若手のダンサーに関しては将来性の部分が多く、今後バレエ団を引っ張ることのできる人材を探している。

ある程度年齢を重ねた人は、それまでのキャリアに応じた結果を求められるケースもあるが若手ダンサーに関してはその限りではない。

バレエ団からしても、優秀な若手ダンサーを獲得し育てていきたいと思うからである。

即戦力な人材と、将来性を踏まえた人材の獲得がオーディションでもあるので、

たとえキャリアがなくても将来性が認められればプロになることは可能である。

バレエ界は実力社会であり、何年バレエを習っていても成長が見込めないダンサーより、

少ない年月で成長スピードがあるダンサーを育てたいと感じている。

もちろん、バレエは積み重ねる芸術であり、長く続けることも評価の対象にもなるが、

それに伴った技術やレベルの向上を求められるので、ある程度キャリアを積んだ人は自分の踊りがバレエ団に通用するのかを改めて確認する必要がある。

18歳時点での完成度でプロになれるかは決まる

バレエ団に入れるかどうかの目安は18歳から23歳です。

早い方では高校を卒業したらプロとしてバレエ団に所属する方が多いです。

特にバレエ留学をする人が増えてきているので卒業と同時にプロになるのが基本となります。

大学を卒業し、そこからプロになる方もいますがバレエダンサーの寿命は短いため早めに入団する人が多いのも事実です。

これらのことも踏まえ、18歳から23歳までに実力をつけることができればプロになることも十分可能だということです。

10歳からバレエを始めようが、中学生からバレエを始めようがオーディションまでに基準に持っていけばプロになることができます。

もちろん意味のあるレッスンをしないと難易度は大きく上がるので、オーディション対策はしっかり行う必要があります。

バレエ団に生徒を送り出したことがある先生であったり、バレエ団に入団している先輩、友達などがいれば話を聞くこともいいでしょう。



オーディションを受けると決めたら考えることをやめない

オーディションを受けると決めたら考えることをやめない。

バレエは常に探求していく芸術です。

基本的な動きもテクニックも完璧なものはありません。

なので、常にスキルの向上を考えたり、バレエ以外での体作り、新しい知識の吸収など学ぶことが楽しくならないと続きません。

踊りは全て計算の上に成り立っていて、踊っている時のバレエダンサーは頭がフル回転しています。

もちろんそれを感じさせないようにするのもテクニックの一つなので、常に技術の向上は必要になってきます。

練習では常に疑問を持つようにすると上達し易いです。

なぜこの動きはこうなのか?

なぜこの作品はこのようにみせるのか?

なぜあの人は簡単にテクニックをしてしまうのか?

プロはいかにこのなぜ?を考えてきたかによって踊りの幅や経験が違ってきます。

踊りに満足しないこと。これがプロになる上で一番大切なことです。

常に新しいことを吸収することが優れたダンサーになるための近道です。

まとめ

今回は小さい頃からバレエを始めないとプロになれないのかについてでした。

私自身もバレエを始めたのは遅く、プロになると決めて3年でバレエ団に入団することができました。

その3年間はただがむしゃらに練習を重ね、新しいことを多く吸収しました。

モダンやコンテンポラリー、創作作りや解剖学など学べるものは全て学びました。

それらはプロになってから全て意味のあるものになっており、強みの一つにもなりました。

今からプロになる方は学ぶことを、考えることをやめないでほしいです。

自分の考えに誇りを持ち、前に向かって進んでいきましょう。

秋風清晴

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