【バレエ】舞台で失敗しないために行うこと!元バレエ団員が解説

バレエ

(※このページは2022年7月16日に更新されました)

あれだけ練習したのに舞台で失敗してしまった

スタジオと同じように踊れない

緊張して頭が真っ白になった

スペーシングを間違えてしまう

初めての本番だからミスしたくない

舞台で踊ったことがある人ならこのような経験があるのではないでしょうか。

今回は元バレエ団員が舞台で失敗しないために行なっていることを解説します。

まずは原因から見ていきましょう。

あらかじめ理解しておくことでスランプに陥ったときにすぐに対応できるようになるのでぜひ最後まで読んでください。



鏡ばかり見て練習していると失敗する確率は大きく上がる

みなさんは練習する時はどのようにしていますか?

鏡を見て入念にレッスンするのではないでしょうか。

もちろん鏡を見ることは大切で、自分のポジションを客観的に見ることができたりなどメリットもあります。

じゃあ鏡を見るデメリットはなんでしょう。

私はバレエ団員として務めた後にスポーツトレーナーとして働いていますが、バレエダンサーなども担当していてわかったことがありました。

それは首が大きく前に倒れていること。

バレエダンサーは鏡を見てレッスンすることで、無意識に首が前に倒れる傾向があります。

わかり易い例としては、スマホを見る際に自然と首が前にいったり、本を読むときに首が出るなどが似た症状にあたります。

では、これがなぜ舞台での失敗に繋がるのかというと、バレエダンサーは無意識に鏡を見て距離感を覚えてしまっていることがあげられます。

また舞台では当然鏡がないです。客席は真っ暗で距離感が分かりにくくなるため、

劇場で踊る時は急に初めての動きをしたような不安な気持ちになります。

バレエには精神的な強さが求められるので、メンタルを鍛えることも忘れてはいけません。

では次は失敗しないための対処を解説します。

リハーサルでは鏡をなくし空間慣れを意識する

先ほど鏡を見ることで、無意識に距離感を覚えてしまっていると言いましたが、それを改善する必要があります。

それには、リハーサルから鏡をなくし、空間慣れすることをおすすめします。

ポジションのチェックなどは普段通り鏡を見て行い、ある程度形になれば鏡がない方を向いて練習を始めましょう。

特にアレグロや、ピルエットなどは鏡を見て行わないと精度が落ちるダンサーをよく見ます。

その原因はシンプルで、鏡を見て行なっていたことが鏡がないことで普段と違う動きになっているからです。

舞台で失敗してしまう人は、レッスンでは鏡を見過ぎないように注意して、空間を意識した練習をしましょう。

また、鏡を見ないでレッスンすることに慣れてくると自信もついてきます。

自信がつくことで、踊りは大きくなり踊りの幅も広がるので、鏡を見ないで練習することをオススメします。



頭の中でシュミレーションを重ね、余計なことは考えない

頭の中でシュミレーションを重ねることはとても大切です。

メンタルが弱い方は舞台での失敗が多い傾向がありますし、立ち直るまでの期間も長くかかります。

プロとして舞台に立つのであれば切り替えることの出来る強いメンタルも求められるので、気持ちを高く保つためにもシュミレーションは欠かせません。

私も舞台に立つ時は、シュミレーションを10回以上は行いますし、

常にもし何かあった時の対処も準備しています。

舞台上でのトラブルにも即座に対応しないといけないのがプロなので、柔軟に対応できるよう事前にトラブルになりそうなことは頭に入れて舞台に立つようにしていました。

しかし、考えすぎることで集中力散漫になってしまうので基本的には自分の踊りのことだけ考えていれば問題ないです。

踊っていてスペーシングがズレたら次のステップで修正しようとか、このテクニックが調子悪かったらこれに変えようなど、それ以上のことを深く考えるのはやめましょう。

あとは舞台を特別なものと考えすぎないこと。

普段練習していることが、たまたま舞台ですることになっただけなので何も緊張する必要はありません。

頭の中でしっかりシュミレーションすることで安心して踊ることができるでしょう。

舞台を特別と考えるならそれは、同じ舞台に立っているメンバーで全員が揃うのはその舞台が最後かもしれないということ。

長い間一緒に頑張ったメンバーも本番が終われば関わりは薄れます。

また、同じ舞台に立てることはほぼないので仲間との舞台は大切に、特別なものにしましょう。

本番前に無駄な体力は使わない

思っているより本番は体力を使います。

特に照明などで舞台上は暑くなるので必要以上に体力が持っていかれます。

また衣装やメイクなど普段の練習とは違い、気を使う状況にもなるので体を休めるタイミングでしっかり休めるのがいいでしょう。

私も本番前は仮眠をし、リラックスして本番に臨むようにしています。

体を休めてあげることで舞台上でも冷静に判断できるようになるのでオススメです。

あとは、食事は食べすぎないように注意してください。

満腹になると集中力が落ちるので本番前には調整しておきましょう。

まとめ

今回は舞台で失敗しないために行うことについてでした。

バレエ団にいた時は年間での舞台数が多かったため、気持ちの切り替えが大切でした。

海外公演などでは馴染みのない劇場で踊るので、プレッシャーなどもありましたが踊りのシュミレーションを何度も行い、余裕を持って舞台に臨むように心がけていました。

ダンサーの醍醐味は舞台に立ってオーディエンス、観客の方と一体化になれることです。

映像では感じることができない感動がそこにはあり、毎日が一度きりの舞台になります。

一つ一つの舞台を大切にして楽しく踊ってほしいと願います。

秋風清晴

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